七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 97話

七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 97話

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七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~」97話
 

七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 97話

 今年の社交界シーズンは終盤にかかった。ダルディエ家も主要な夜会やパーティーには参加し終わったようで、数日後にダルディエ領へ戻る予定である。

 本来であれば、今日は双子と両親と帝都の街へ出かける予定だったのだが、朝起きたら私に熱があり、予定は取りやめとなった。双子だけ護衛を引き連れて遊びに行ってしまった。

(人気のカフェ、楽しみにしていたのになぁ)

 温室に簡易ベッドを用意し、ダルディエ領から一緒に連れてきた猫のココと横になっている。部屋で一人寂しくは可哀そうだと、ママがベッドを準備してくれたのだ。そのママは、簡易ベッドの横で刺繍をしていた。

 今年の社交界シーズンは、私も楽しいことがいっぱいだった。

 思いがけずディアルドとお茶会へ参加し、栗餡や芋餡など、餡子が美味しかった。テイラー学園にも遊びに行けた。

 カイルが皇太子だと知ってから、五回ほど皇太子宮へ遊びに行った。最初は緊張したけれど、遊びに行けば、私は顔パスだった。入口でチェックしている者は私を知っていたし、カイルから私が来たらすぐに通すように通達があったようだった。エメル以外の側近という人を一人紹介された。ソロソ・ル・バレンタインと言って、バレンタイン伯爵の三男だそうだ。エメルやカイルとは違い、よく話す明るい人だった。今年の夏も、カイルはダルディエ領へ来ると言っていたから楽しみである。

 それから、アカリエル公爵家へも遊びに行った。まだ一歳のオーロラがとにかく可愛くて、ぷくぷくだった。あのほっぺは触るのがクセになる。それに、腕の関節や足の関節のぷにぷにも良い。そして抜かりなく、シスコン布教もばっちりである。兄のノアやレオは、順調に優しいシスコンへ育っている。アカリエル公爵夫人の努力のたまものだろう。

 そして、アカリエル公爵夫人やティアママなど、色んな人にモニターを依頼したパンツだが、あれから少し改良を加え、ジュードは販売へ漕ぎつけた。貴族向けは特別感と高級感をプラスし、デザインをすごく凝った。もちろん履き心地はそのままである。貴族の奥様方の口コミのスピードはすさまじく、着々とパンツ人口が増えつつある。平民向けも販売を開始した。貴族向けに比べるとシンプルであるが、さり気ない可愛さなどを付加し、庶民向けにはポスターも作った。恋人にだけに見せる特別感のあるものを演出し、若い世代にはスピード良く普及している様子である。

 実はパンツの販売が始まったので、今度は水着を開発中である。こちらはまだジュードと話し合いの最中ではあるが、もうすぐ訪れる夏のために、数着試作品が出来上がりつつある。今年は湖で泳げるかもと、楽しみすぎてならない。

 実は今年の夏休みが明けると、双子がテイラー学園へ入学することが決まった。先日、入学試験を受け、見事合格したのである。それ自体は喜ばしいことであるが、問題はダルディエ領に兄がいなくなることである。誰が私と添い寝するのか。それが今兄会議に持ち上がっているらしい。兄が誰も近くにいなくなるのか、それが私も不安だし寂しい気持ちになるのだった。

 もうすぐ私も七歳になる。一人で眠れるようになるべきなのだろう。だが悪夢は? 見たら誰が起こしてくれるのか。熱のせいなのか、寂しいのと不安とで頭がいっぱいになるのだった。

まとめ

お読みいただき、ありがとうございます。
次回に続きます。