七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 61話

七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 61話

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七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~」61話
 

七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 61話

 社交界シーズンに入り、パパとママは夜会やお茶会などいろんなパーティーに忙しくしていた。

 その合間をぬって、ママの姉であるティアママに会う。ちょうどいいからティアママにもパンツのモニターになってもらおうと、パンツを渡した。
 私ではなくジュードが作ったとことを強調し、説明はママにしてもらった。ティアママは不思議そうにパンツを顔の前で広げていた。

 そして、パパの友人であるアカリエル公爵邸へも訪問した。
 行ったらなぜかシオンが二日前から滞在中とのことで、一緒にお茶をした。

「シオンがいつもいない時、ここに来ていたの?」
「うん」

 帝都にいる時よくいなくなるなと思っていたが、そういうことだったのか。でもなぜアカリエル公爵邸に? お菓子を食べたシオンは、すぐに去っていったため聞けなかった。

 それから、アカリエル公爵夫人にもパンツを渡してみた。あわよくばモニターになってもらうつもりだった。
 するとキラキラとした目でパンツを受け取っていた。

「……これ!! こういうの、欲しかったの!」

 ママが説明しようとすると、「だいたい分かるから大丈夫よー!」と踊りださんばかりの勢いだった。
 もしかして、パンツのモニターになっている人から、噂でも聞いて知っているのだろうか。
 とりあえず、喜んでいるからよかった。今度使用感を聞いてみることにする。

 アカリエル公爵邸を訪れたのは、パンツはついでで、お祝いのためだった。
 実はアカリエル公爵夫人が先日娘を生んだのである。
 アカリエル公爵からすると、待望すぎる娘の誕生で笑み崩れている。長男ノアと次男レオも妹が可愛くて仕方なさそうに、妹から離れようとしなかった。

 生まれた娘はオーロラという。まだ生まれて日が経っていないが、はっきりとした顔立ちですごく可愛い。将来美人になるだろう。
 私も抱かせてもらったが、本当にちっちゃくて欠伸する姿が特に可愛い。

 私はアカリエル公爵夫人にこっそり近づいて聞いてみた。

「ノアとレオは、妹を大事にしてくれそうですね!」
「ミリディアナちゃんのおかげよ! 今洗脳中なの!」
「……あ、はい」

 少し生暖かい目で夫人を見てしまいそうになるが思いとどまる。
 アカリエル公爵夫人は、オーロラを不幸な妹にしないようにするべく、ただいま奮闘中のようだ。

 とはいえ、アカリエル公爵夫人の同類となってしまいそうなことを、私も実は企んでいることがある。
 まず、うちの兄妹についてだが、現在誰が何と言おうと兄たちはシスコンだと思うのだ。そして、いつも可愛がられている自覚がある私は、やっぱりブラコンなのだ。兄たちが大好きだもの。

 他の家の兄妹事情は分からないが、この世にブラコンシスコンがどのくらいいるのだろうか、ということである。兄弟愛にあふれる家は多いだろう。友達のような関係の兄妹もいるだろう。だけどうちのような仲のよすぎる兄妹とはどのくらいいるのだろうか。最近ちょっと気になっているのだ。

 ただ、どれくらいブラコンシスコンがいるかは確認できないので、であればアカリエル家の子供たちをブラコンシスコンにしてしまえ! これが今私が企んでいることである。
 ブラコンシスコン仲間がいると、安心するでしょう? 分かっています、自分勝手な私の言い分だということは。

 ということで、オーロラにはまだブラコンを教えるのは無理なので、それはおいおいやっていくとして、今の内からノアとレオをシスコンにするべく、アカリエル公爵夫人に乗っかる形で布教活動を始めました。

 それから祭り以来、カイルとは二度ほど会うことができた。
 一度目はどこかの高級ホテル。警備がしっかりしていて、秘密とかも厳重に守ってくれるような場所だった。二度目は普段は使っていなさそうな屋敷で、少人数の使用人と護衛がいるだけだった。そこは最初はカイルの家なのかと思ったが、普段は狩りがある時にしか使わないと言っていた。

 わざわざ会うだけで大仰だと思う。こんなことならダルディエの屋敷に招待すればよかったと思い、次回は誘ってみようと決心した。

 今年も夏休みにカイルがダルディエ領へ来る予定と聞いて、また楽しい夏が過ごせそうだと嬉しくなるのだった。

 そして社交界シーズンが終わると、ダルディエ家は領へ戻るのである。

まとめ

お読みいただき、ありがとうございます。
次回に続きます。