七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 33話 ディアルド視点

七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 33話 ディアルド視点

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七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~」33話
 

七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない~転生令嬢日記~ 33話 ディアルド視点

 ミリィが平熱になって三日がたち、とうとうディアルドがテイラー学園へ向かう日がやってきた。
 領から持ってきた荷物と買い足した荷物を馬車につめ終わる。そしてさよならの挨拶時になって、ミリィはディアルドから離れようとしないため、両親とディアルドは困っていた。

「であどー、行ったらだめー」

 普段めったに泣かないミリィが瞳を潤ませており、うん、これは行くの止めようかなと本気で思った時、父上がミリィをディアルドから引き離した。

「あっ、にーたまあ!」
「ミリディアナ、ディアルドはまた冬休暇で帰ってくるから、それまで少しだけサヨナラするのだよ」
「うぅぅー」

 とうとう泣き出してしまった妹に後ろ髪を引かれながらも、今しかないと妹の頬にキスを送り、両親とシオンにも別れを済ませて馬車で出発する。

 遠ざかる家族を彼らが見えなくなるまで目で追いながら、次に会うのは約三か月後、そのころには妹も少し大きくなってディアルドを名前で呼べるようになっているだろうと思う。その三か月は妹の成長を見逃すことになるが、どれくらい大きくなるのか想像するのも楽しいものだ。

 ディアルドの男の兄弟たちは、一人ひとり個性が強い。性格的に兄に甘える人間が少なく、一番小さかったエメルでさえ、頭の良さからか早熟で大人びた子であった。だからまだ小さくて甘えたがりのミリィが可愛くて仕方がない。

 たいていのことは一度やるとできてしまうディアルドにとって、学園とはどの程度楽しめるものなのか、あまり期待していない。本当は領で兄妹と一緒に暮らしているほうが楽しめるのは間違いないのだが、学園で生涯の友を得たという父が、ディアルドにも学園へ必ず行くように言うので、そんな父に嫌だと言うのもはばかれた。

 ディアルドは家族が見えなくなると、今後の生活を思い、一つため息をついた。

まとめ

お読みいただき、ありがとうございます。
次回に続きます。